子供の生活習慣病の原因の肥満を解消し、予防を心がけましょう。
スポンサード リンク
今では、子どもの生活習慣病は、日常的に知られるようになりました。
本来ならば、中高年に発症する糖尿病、高血圧症、脂肪肝、動脈硬化症
などの生活習慣病が、最近は子どもたちにも発症しているのです。
その第一の原因が「子どもの肥満」といわれています。
子どもの肥満の原因には、(1)食べ過ぎ(2)運動不足(3)食事の
仕方(4)肥満体質・遺伝性などがあります。
子供の肥満には遺伝も多少関係しますが、遺伝の影響は30%、残りの
70%は過食・運動不足などの外的環境因子によるものです。
子供が肥満になるのは、脂肪細胞(脂肪を貯め込む細胞)の数と脂肪細
胞自体のサイズに関係があります。脂肪細胞の数は胎児期から思春期ま
で増加していきます。肥満の子は、6歳前後で大人と同じ脂肪細胞の数
になり、脂肪細胞のサイズもだんだん大きくなるのです。
サイズは努力すれば元に戻せますが、数はなかなか減らすことができま
せん。
子どもの肥満の増加の原因は生活環境によるものが多いようです。
好物を多量にとる、朝食は抜き、夕食を満腹迄食べる、食事時間が不規
則、外食の回数が多い(月に4回以上)スナック菓子やカップ麺などを
よく食べる、好き嫌いが多い、清涼飲料水の飲みすぎ、野菜嫌い、遊び
の大半がゲームやコンピューターなどで家の中で遊ぶことが多い。
子どもの肥満は、健康面のみだけではなく、いじめや不登校など心の問
題につながり、精神面のストレスから過食になるなどの恐れもあり、子
どもの将来のために予防と対策が大切です。
子どもの肥満は「肥満度」で確かめることができます。(お子さんの体
重−標準体重)÷標準体重×100 の式に当てはめてみましょう。
標準体重は小児科やインターネットで調べることができます。
この肥満度が、小児20%以上、幼児15%以上なら肥満児と定義され
ています。30%以上なら専門の医師の診察を受けるべきだと考えられ
ます。現在は子どもの10%以上が肥満だといわれています。子どもの
肥満をそのままにしておくと、小児生活習慣病の要因となり、高血圧や
動脈硬化、糖尿病になる可能性が高くなるのです。
また、体重による負荷で関節に障害をきたすこともあります。肥満を解
消するには「食事+運動」が重要ポイントです。ダイエットの基本は成
長に必要な栄養素を不足させないことです。
子どもの肥満の多くはカロリーの摂りすぎが原因です。まず改善しなく
てはならないのが、好きなものを好きなだけ好きな時に食べる、という
習慣を改善しなくてはなりません。食べる量をコントロールすることが
第一ですが、過度のダイエットは身体のみならず精神的な障害を引き起
こす恐れもあり急激なダイエットはやめましょう。間食を抑え、1日3
回に分けて規則正しい食習慣を身につけることが大切です。
子どもが肥満になり、ダイエットを始めるには、カロリー制限をした食
事にすることが第一です。年齢別、標準摂取カロリーを参考に、子供の
肥満の度合いにあわせたカロリー制限をしましょう。9〜11歳の子ど
もの場合の1日の摂取カロリーは約1800〜2000kcal(食事+おやつ+飲み
物)ですが、肥満児の食生活をみると、3度の食事は揚げ物や炒め物の
高カロリー、おやつはスナック菓子やジュースと一日のカロリーがオー
バーしていることがほとんどです。
子どもの肥満対策には、低カロリーの食事にすることが効果的ですが、
まず食習慣を改善していくことが必要です。
さらに、運動不足が重なれば、あっという間に肥満体型になってしまい
ます。ごはん、パン、菓子類などの炭水化物を減らし、油脂の過剰摂取
注意し揚げ物や炒め物より、煮物や焼き物を食べさせてあげましょう。
食材もきのこ・海藻・こんにゃくなどの低カロリーやノンカロリーのも
のをうまく使う工夫をしたり、にんじんやいも類は噛み応えのあるよう
大きめに切りましょう。
朝食をとらない子どもに、肥満傾向がみられるという報告があります。
他にも理由はあるのでしょうが、子供の夜ふかしが増えていることも
原因の1つと考えられます。朝、遅く起きることによって食べる時間
がなかったり、起きてすぐは食欲がないなどの理由で朝食を食べなく
なっているようです。
夜間は昼間の活動量と違い寝るだけなので多く食べてしまうと、余った
エネルギーは 脂肪として蓄積されます。早寝早起きの習慣をつけるこ
とが大事です。それには、家族の協力が必要です。
見たいテレビ番組は録画しておく、宿題が終わらないときはあまり遅く
までやらせず翌朝にさせる、テレビの音を低くして静かにする、部屋を
暗くするなど寝る環境を作ってあげることです。
スポンサード リンク
肥満の子どもの食生活にはいくつかの共通点があります。特に顕著なのが「早食い」です。満腹感を感じ、脳が指令を出す時間は食
事を開始してから20分はかかります。早食いの子どもは20分以内に満腹になっても、満腹とは気づかず食べ続けてしまいます。
また、食事にやわらかい食べ物が多くなっていることも、よく噛まない原因でしょう。よく噛んで食べていないから早く食べ終えて
しまうのです。細かく噛み砕くことは消化を助け、肥満予防にもつながります。あごを動かすことで満腹中枢が刺激され、少ない量
でも満腹感を得られるでしょう。
きんぴらごぼうや根菜の煮物、エネルギー量の少ない野菜料理、野菜を大きめに切った料理、かための焼肉などの献立を取り入れま
しょう。
子どもの肥満対策で、もうひとつの大切なポイントは「運動」です。
現在の子どもたちはゲームやパソコン、テレビを見たり本を読んだりと家の中で遊ぶことが多くなっています。社会情勢などを考え
ると外遊びが危険であったり、自由に遊べる広場や公園が少ないのも事実です。
でも、食べるだけ食べてエネルギーを消費しないと、余分なエネルギーは蓄積されて、子どもの肥満につながっていくのです。
子どもが肥満になると長時間の運動が苦手になったり、常に重い体重を支えなくてはならないので、背柱、腰、脚などの関節への負
担が増えます。
効率よく脂肪を燃焼させるには、有酸素運動が効果的です。ウオーキングやジョギング、サイクリングが持続しやすいでしょう。
最初は20分ほどから始めて、最終的には1時間ぐらい続けられるようするとよいでしょう。
普段の生活のなかから改善していくことも必要です。塾や習い事には歩いて通う、デパートやスーパーマーケットでは階段を使うよ
うにする。車で出かけると歩くことが少なくなるので公共の交通機関を利用しましょう。こまめに体を動かすために、お手伝いを積
極的にしてもらう。部屋の掃除、食事の後片付け、ペットの散歩など自分で出来ることからさせましょう。
子どもの肥満の改善の基本は「食事と運動」ですが、高度肥満者(肥満度70%以上)、骨、関節などに障害がある子どもには補助
的方法として、薬剤投与をする方法もあります。エネルギー摂取の減少を目的とした「食欲抑制薬(マジンドール )」「超低エネ
ルギー食」「消化吸収抑制薬」、エネルギー消費を増加させる「代謝促進薬」、ストレスが過食の原因となっているイライラには
「自律神経調整薬」の投与が医師によりなされます。
食欲抑制薬(マジンドール)は、社会保険適用の抗肥満薬で、投与は短期間(3ヶ月以内)とされています。消化吸収抑制薬は糖尿
病患者の高血糖の抑制を目的とする場合には、社会保険適用がなされます。
子どもの生活習慣病の改善は、本人と家族、まわりの人たちの努力の積み重ねだということを忘れてはなりません。薬剤投与はあく
までも補助的・一時的な療法なのです。